古典的本格もの

「クロック城殺人事件」
昨年の[本関係・オススメww]の影響で、遅ればせながら読んでしまいました。(ww
・・「いいです!」。 ここのところさっぱり目にしなくなった「古典的な本格もの」ですね。ミステリな建物を舞台にしたいわゆる「館もの」ですが、その建物自体がトリックを担う「機械もの」であり、〜あるときになるとあることが起きる〜ような仕掛けの施された建築ものです。島田荘司氏の「斜め屋敷の犯罪」を彷彿させる「ある目的のためにその姿をさらしている」ところに、古き良き探偵小説的なノスタルジックさを漂わせています。ファンタジーとの融合という複雑な構成により、舞台装置の不自然さが程よく抑えられていますが、純粋な本格ミステリとしても十分に楽しめた作品です。
カリオストロの城が浮かんでしまい、文字盤を臨むシーンからトリックの一部を想像してしまいましたが・・