2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

山梨県庁舎

ニ・ニ六事件をテーマにした映画に「動乱」(1980年/東映/当然当時見た訳ではない)があるが、映画の中に陸軍省の建物が何度も登場して、映画の構成に重要な役割を果たしている。実はこの建物、山梨県庁舎が陸軍省に見たてられ撮影されたものである。撮影ス…

日七十二月二

〔帝都に青年将校の襲撃事件〕 新聞が事件を最初に報道したのは、二十七日の朝刊である。しかし、これもかなり混乱していて、正確ではなかった。 「二十六日未明、帝都にて一部の青年将校等は左記箇所を襲撃せり。」 首相官邸(首相即死)、斉藤内大臣私邸(…

「蹶起趣意書」

謹ンデ惟(おもんみ)ルニ我ガ神洲タル所以ハ、万世一神タル天皇陛下御統帥ノ下ニ、挙国一体成化育ヲ遂ゲ、終(つい)ニ八紘一宇ヲ完(まっと)フスルノ国体ニ存ス。此ノ国体ノ尊厳秀絶ハ天祖肇国(とうこく)、神武建国ヨリ明治維新ヲ経テ益々体制ヲ整ヘ、…

難解熟語

意味の難しそうな熟語を集めてみました。 八紘一宇(はっこういちう)〔地の果てまで一つの家のように支配すること(軍国時代海外進出へのスローガンであった)=国を一つにする意〕 開顕(かいけん)〔囚われを開き除いて真実を顕し示すこと(仏語)〕 僭窃…

メディチ家

フィレンツェとくればメディチ家でしょうか。 メディチ家は、ルネサンス期のイタリア・フィレンツェにおいて銀行家、政治家として台頭し、フィレンツェの実質的な支配者として君臨します。後にトスカーナ大公国の君主となった一族でもあります。その財力でボ…

カンパニーレ ディ ジョット

ドゥオーモとくれば次はジョットの鐘楼(サンタ・マリア・デル・フィオーレ隣接)を登ることになるのは避けられない。ドゥオーモと同じ配色で造られたシンプルな角柱型の塔である。ジョット(三次元的空間と人体の表現に優れた画家)、他ピサーノ、タレンテ…

ドゥオーモ

フィレンツェ 螺旋階段を登る建築で最も「夢のような登山」を楽しめるのは、サンタ・マリア・デル・フィオーレ(花の聖母教会)ではないだろうか。1296年、アルノルフォ・ディ・カンビオの設計で建設が始まったイタリア・ゴシック(ローマ・カトリック)の大…

八角九重塔

「みやこめっせ(京都勧業館)」というところで「塔」を発見してしまいました。(模型ですが) 京都市左京区岡崎、現在の京都市動物園周辺に昔巨大な寺院が存在していたんですね。「法勝寺」と云って1075年着工、塔や金堂、講堂が一列に並んだ四天王寺様式の…

アーメダバード

アフマダーバードのことだが、この土地の名は階段井戸以外に建築好きの輩にとってもう一つの顔がある。「ル・コルビュジェ」である。チャンディーガルの都市設計を依頼されたコルビュジェにとって、インドでのもう一つの仕事場がここアーメダバードであった…

ルダの階段井戸

アフマダーバードから北へ20km弱、アダーラジという小さな村に地下建築としての空間と、彫刻の完成度の高さから云っても最上級の井戸がある。土圧を支えるための柱・梁の架構は、底へ下りて行くほど森のような雰囲気になり、そのモザイク的な彫刻の密度は宮…

ダーダー・ハリの階段井戸

アフマダーバード駅から北へ2km程のところにあるこの井戸は、1499年イスラーム政権の王妃、ダーダー・ハリによって造られた。幅が約6m、長さ約70m、数十段の階段を下っていくつかの踊り場を抜けて井戸に至る大建築である。深さは約20m。底まで下りると…

アフマダーバード

デリーから南西方向に直線距離で約800km、インド綿織物生産の中心地。アフマダーバードとは「アフマドの町」という意味で、グジャラート王国を統治していたアフマド・シャーが1413年、グジャラート北部のパターンにあった都をこの場所に移し建国した。町の…

ラージダーニー・エクスプレス

これは(首都)エクスプレスと呼ばれる長距離特急で、料金はやや高いが主要観光地を最速(時速60km/h超)で結んでいるので、時間の節約と体力の温存に役立つ。車輌も通常の寝台急行(メイルやエクスプレスと呼ばれる)よりも豪華で、エコノミークラス弁当だ…

移動スケジュール

2/10 12:00発(AI307) 18:30着 デリー 20:40 HOTEL PABLAS 2/11 午前デリー市内 メインバザール/コンノートプレイス他視察 午後ホテルにて休息(12日の宿泊分を13日に変更) 19:55 NEW DELHI発/RajdhaniExp.(2AC) /車中泊 2/12 10:45 AHMEDABAD JN着 …

「ただいま」

さすがにサッカー観戦のような弾丸移動は疲れますね。(日本寒、)それより今日は14日、去年はインドへ発った日なんですね。インドから始まったこの日記ですが、また過去を塗り替えてきた感じです。

「いってきます」

休稿(文字数削減)

ルネサンス発祥の地

本日は桜井が出張のため、AZUSAが報告いたします。 現在、研究室ではフィレンツェ・ルネサンスの建築及び、芸術家との関わりについての調査を行っております。 『14世紀に至るまで、建築・芸術双方において主導権をにぎることのなかったフィレンツェですが、…

ホテルにて

この時期には珍しい雨。こんな日はホテルに籠って日記を書くのもいいかもしれない。アメリカもものすごい雪のようで官庁も休みだとか。窓から見える通りも行き交う人は少なく、街は早くも眠りに入り始めたらしい。予定していた立会いがキャンセルとなり、予…

スタイルズ荘の怪事件

ただタイトル(〜館というだけ)に引かれ、いつの頃か分からぬ程前の入手だが、読み出す度に多人称の会話形式が物語への誘いを阻止し、翻訳ものが苦手だったこともあり、何度となく中途挫折してしまった作品。 ・・・ようやく。(・・・、) ここに登場する…

地図の力

ナビに限らず地図を見る(読む)と地図に従ってしまう(誘導される)経験はないだろうか。地図を見て目的地までのルートを計画する際、「地図の道」に誘惑されるというか、地図を開くと「もともと持っていた感覚的な道順を捨てさせるような」力があるように…

屋根裏部屋

とは、天井とその上の屋根との間の空間(三角の部分)を部屋としたもので、屋根のことを「小屋(こや)」と呼ぶことから「小屋裏部屋」とも云う。この言葉(室名)は当然ながら「暗」や「秘密」・「隠し部屋」といった響きがあり、ミステリのタイトルにも使…

アーキテクチュア

建築という言葉の定義はいいかげんである。建築とは建物そのものを指すと考えている人もいれば、建築とは平凡なものから非凡なものへと引き上げるデザインと考える人もいる。また、建築とは「建物の魂」だと思っている人もいれば(いねーよ)、建築とはスタ…

仏滅の三隣亡

建て前は暦に従うより、平日に行うことが吉と思います。休日朝からの「お祝い騒ぎ」は入居前からの「公害」になりかねず、職人さんの「休日出勤」ともなります。ほぼ一度の祭事ですから休暇を取り、家族全員で立会いましょう。

アンコール・ワット

スールヤヴァルマン二世が、自らの権威の象徴として造営した、アンコール史上最大で最も高い尖塔をもつ大伽藍がアンコール・ワットである。 この寺院は、プランニングから立面造形、高さ構成のバランスなど完璧なつくりになっている。早朝には、緋色の朝陽を…

アンコール・ワット展

先月まで東京三越で開催されていた「アンコール・ワット展」が、今日から山梨県立博物館に巡回した。「世界遺産」が一つのブームであるが、アンコール・ワットこそ実物を観てほしい。「〜展」と云っても、たぶんアンコール・ワットは持ち込めないので、展示…

節分

今日は節分ですね。節分は本来、季節の移り変わる時の意味で、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指していたようです。特にこの季節は一年の初めと考えられることから、次第に「節分」と云えば春の節分を指すようになっていきました。立春を新年と考えれば、節…

草壁邸

ジブリグッズで何といっても好きなのは、「サツキとメイの家」です。「品」ではありませんが、この家、設計屋から観ても「すぐれもの」です。 「サツキとメイの家」の大もとの設定となる映画「となりのトトロ」は昭和30年代初期ごろの日本を舞台にしたお話。…

建築鑑賞

ある物語り・・・、 二人の男がコンサートにやってきた。一人は音楽を勉強したことがあり、音楽に対する知識や鑑賞力を持っていたので、ホール内に轟くオーケストラの響きは彼にとって天国も同然であった。一方、もう一人の男にとって、このコンサートは退屈…