2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

サイゴン陥落

1975年4月30日午前10時、ヴェトナム共和国(南ベトナム)最後の大統領ズオン・ヴァン・ミン将軍(就任3日目)は、ラジオ放送にて声明を発表し、全軍に戦闘停止の命を下した。 ミン大統領の降伏声明が流されると同時に、政府軍施設に白旗が揚がり始めた。11時…

Future(これからも)

僕は迷信なんか信じないことにしている。物事の成り行きにはそれなりの理由(訳)があると信じているからね。事態は日々刻々と変化して行くけど、この気持ちは捨てないつもりだ。 君に解ってもらいたいと思うときもある。いつも君を想っているということをね…

バリアフリー再考

バリアフリーという言葉は、もともと身体障害者(これもあまり好きな表現ではないが)のためのものであった。ところが、平成の高齢者は虚弱老人(失礼)が多く、高齢者問題はそのまま身体障害者問題のようでもある。そしてこの言葉は、半ば住宅設計分野の必…

同居世帯住宅

二世帯住宅と呼ばれるものにはいろいろあって、親世帯と子世帯との間をどこまで分離させるかによって、その違いが決まってくる。最も分離させるタイプは、玄関からすべて別個にするものだが、このタイプだとどうしても無駄なスペースが生じるのを覚悟しなけ…

パッツィ家の陰謀

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(ドーモ)をめぐる出来事として著名なものの一つは、1478年のパッツィ家の陰謀である。パッツィ家とメディチ家の対立が激化し、その結果パッツィ家は、メディチ家の頭首ロレンツォ・イル・マニーフィコの殺害を計画…

名護市庁舎

奇建築巡り こちらは最初から「廃墟」である。外観というより「躯体のみ」といった退廃的な構造体芸術である。黒ずんだコンクリートに紅白のブロックを積んでいる。廃墟と化しているのはその屋根の姿によるところが大きい。コンクリートの大型の垂木の間に、…

奇建築巡り

オムロン御殿場リゾートセンター 国道138号箱根へ通じる乙女峠への中腹、箱根スカイラインへの分岐点の手前にそれは、ある意味「廃墟」のように存在する。型枠芸術とも云える意匠コンクリートのピラミッドとでも表現するのか、段状に積み上げられた「建築」…

みんなで住む

これまで「建築家のつくる家」は、どちらかというと少人数家族やDINKS(子供を持たない共働き夫婦)向きなつくりのものが多かったように思う。しかし経済的な理由(親の家に転がり込む)ばかりでなく、「エコ」な考え方からも「住まいのシェア」は増えて行く…

エコハウスやまなし

アース・デーに合わせたのかは知らないが、全国20ヶ所に建設してきた「自立循環型住宅」の一つ、山梨市版が完成した。本日は雨の中、竣工記念式典があり、我らが所長も招待されている訳だが、メインゲストではない。(・・・、)本来なら?「設計者」として…

仮の宿

今でこそ「エコ」の名(騒ぎ)のもとに、長期ストック住宅という欧米様式に変わりつつあるが、日本はもともと「住まいは仮の宿り」という発想があり、「粋な新築志向」も手伝い、「スクラップ&ビルド」を繰り返してきた。 これは仏教の無常からきているらし…

手心

インドやタイなど東南アジアの人々は、挨拶をするとき合掌する。インドの場合は合掌して「ナマステ」と言う。ナマステのナマは南無阿弥陀仏の南無のことで、「帰依(安心して仏に頼る)します」という意味だ。テは「あなた」のこと。つまり「私はあなたに帰…

足音

建築の「音問題」というと、集合住宅などの階上住民との「歩行音」トラブルがある。 静音設計の床材や吸音材などが開発されているが、ハード面のみの改善が解決策なのだろうか。考えられる原因の一つに、「靴」がある。日本人もかつては下駄か草履をはき、つ…

環境によい家を?

先日は突然の雪だったが、地球が暖かくなっているのか分からなくなってきた。(温暖化による気候変動だといいたいのは分からないでもないが・・・、《写真家は直ぐに桃の花を撮りに行ったそうですよ。なにせ桃の花と雪が出合ったのは41年ぶりだそうですから…

鴨居と敷居

ご存知、日本建築における建具(引戸)のレールにあたる部分の名称だが、この「鴨居」と「敷居」、やはり八百万の神、身の回りのものを神としたわが国ならではの名である。 「鴨」はもちろんアヒルのことだが、「敷」は「鴫(しぎ)チドリ目シギ科の渡り鳥」…

隣りの境界

『境』という漢字は「彊(きょう)」からきており、境内、境涯、境遇のように物事の境目を表している。漢和辞典をみると【境は領域の尽きたところ。界は仕切り。域は枠の中。彊は四角に区切った田畑の境】とある。 『域』は杭で境を印した土地を意味していて…

ダ・ヴィンチの誕生日

この不世出の左利きの天才は1452年の今日、フィレンツェ近郊アルバーノ山の麓の丘陵に抱かれた小さな町ヴィンチ近くで生まれた。 レオナルドと云えば、「モナ・リザ」や「最後の晩餐」などの絵画が有名だが、何といっても「二重螺旋階段」の考案である。(・…

落水荘事件

ミステリのタイトルのようだが・・・ クライアント(依頼者)との不倫、使用人による夫人殺害、度重なる火災等、「災い」の絶えなかった「天災」建築家のライトだが、「事件」後はさすがに仕事がなかったようである。 そんな不毛な時代に終りを告げる、第2…

落水荘

アメリカ、ペンシルベニア州ベア・ラン(ミル・ラン)に落水荘(Falling water)と名付けられた住宅がある。日本では旧帝国ホテル(現在、愛知県犬山市の明治村に一部が移築保存されている)の設計者として有名な近代建築の巨匠の一人である、フランク・ロイド…

「鬼門」

「家の間取りの話」の際、耳にする言葉だが、もともとは陰陽道(おんみょうどう)で鬼が出入りする方角として忌み嫌う方向で、東北すなわち丑寅(うしとら)の方向を云い、南西方向は裏鬼門と称して同じように嫌らわれるが、 このネタの根拠は、中国の古伝説…

「家相」

家づくりに「家相」というものが出てくることがあるが、その手の書には家相がなぜ人の運命を規定するのかについてや、因果について明らかにしているものは見当たらない。これは大陸から伝わり聞いた(見た者がいない)という根拠のない逸話を勝手に解釈した…

ストップ!「ストップ温暖化」

「チームマイナス6%に参加しています」このコピーをうたう会社は近い将来なくなるかもしれません。「日本が6%削減しても地球温暖化を止めることはできない」ということを理解し始めるからです。 「地球にやさしい」、「環境にやさしい」をうたうのは「商…

笑呼ハウス

現在、財団法人建築環境・省エネルギー機構が主となり、「自立循環型住宅」という地球にやさしい住まいのガイドラインをまとめ、国土交通省国土開発技術総合研究所及び独立行政法人建築研究所とともに、開発・研究に取り組んでいます。(各団体名が地球にや…

「家」・「住宅」・「住まい」

家は豚小屋? 「家」という漢字を見ると、ウ冠(うかんむり=屋根)の下に豚がいるようである。どうやらこの豚は身近なものの比喩で、門の中に主(あるじ)として居る状態を現わしているらしい。 「住宅」はというと、「住」は人が主と書くが、ここの主は「…

自己満足な家

今の住まいは「性能」がキレイになり過ぎて、なにか面白くなくないですか(なくなくない?)携帯電話もしかりです。余計な付加価値が付き過ぎて凡人には「使うことがない」機能ばかりです。高断熱や高気密、ソーラー発電なども「本当に」「ために」なってい…

住まいの範疇

IT世界の速度に対して住まいのスタイルが昭和のままなのはなぜだろう。それは有名ブランドの商品が長年つづくのと似ていて、住まいが住宅産業の「商品」となってしまったからである。 住まいの原点は「外敵から身を守る」、「暑さ寒さをしのぐ」、「夜間休む…

まとまらない自邸

住まいの設計を業としていると、当然多様なプランや姿を味わうことになるが、他人(お客様)の家とはイエ、デザインする以上私的な趣味や好みが入ることになる。(悪趣味ではないと自負してるのだが)だから他人の家の場合は、そのお客様の趣味に合致さえす…

ユニバーサルな博物館

英国ついでに・・イギリスを代表する巨大建築の一つに大英博物館があります。1759年に建設され250年もの歴史を誇っています。貴族の蔵書やコレクションをベースにして、英国の発展とともに各国から集められた(略奪?)美術品や骨董品を収蔵物として展示して…

長崎の支部

「ある外国人」とくれば・・・、 長崎のグラバー邸は日本最古の木造洋館です。その門に付けられた「コンパスと矩定規」のマーク。(今は取り外されている)現在は長崎市の所有ですが、以前は三菱で、さらには岩崎弥太郎率いる土佐商会、さらにリンガー商会か…

龍馬の選択

「日本を一度洗濯したく・・・、」龍馬の有名な言葉ですが、 この「洗濯する」という言葉、今では何かを「新しくする」や「改善する」などを比喩する言葉として、現代人が好みそうな表現ですが、幕末としてはかなり突飛な形容です。当時では「変わり者」の言…

ONE

4月1日、新しい年度が始まりました。「1」ついでに米1ドル札をみて見ましょう。 アメリカなのにピラミッド(エジプトの象徴)が描かれています。しかも頂部に「目」がある。どうやらこれがフリーメイソンの象徴で、全てを見通す「全能の目」を表している…