隣りの境界

『境』という漢字は「彊(きょう)」からきており、境内、境涯、境遇のように物事の境目を表している。漢和辞典をみると【境は領域の尽きたところ。界は仕切り。域は枠の中。彊は四角に区切った田畑の境】とある。
『域』は杭で境を印した土地を意味していて、土という面のついた字だから、区域のように「広さ」を表す意味合いが強い。この領域など大きさの区画線を引かれた土地から、「土」を取ってしまうと「境界」が分からなくなってしまう。この曖昧になってしまったときに使う言葉として、「もしくは」という意味の『或いは』が誕生したのかもしれない。
『界』は字そのもの。田と田の境目、田んぼを「介」した畦(あぜ)で区切られた境。これが「界」
境界の向こうは『隣り』となるわけだが、「隣(りん)」という字は魚偏や鹿偏のついた画数の多い字に使われるが、これは「うろこ」のことであり、光り輝くものを表しているそうだが、そうなると連なった近所の台所の炎が、チラチラ光る様子なのだろうか?(無理がある?
やはり、「となり」と読むのは、家同士が近いと人の出入りの際の、戸を開け閉めする音が聞こえるので、「戸(と)」が「鳴る」から戸鳴りなんでしょうね。
(「隣りの芝は青い」の隣りは北側の家ですね、