ダイイング・アイ

記憶障害の男の話。上司の起こした事故の身代わり(運転していたことに)になったはずだが、なぜか事故時の記憶がない。そしてその記憶を取り戻させたくない上司・・。
脳が生きるために引き起こす人の不思議な能力を問う東野圭吾の世界。島田荘司ファンには異邦の騎士を彷彿させる冒険的物語りとも。
事故の際、死に行く瞳を見てしまった女性は催眠にかかったように変貌し、その後死者に取り憑かれたように姿を同じくして真理を求めるようにある行動に出る。肉体が滅びても人の念は次世界で行動を起こすことを理とする社会ホラー的ミステリ。

ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)

ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)

(オーブとはこの死に行く瞳が浮遊したものだろうか・・