マティウスの塔

名階段散歩

サグラダ・ファミリアの「誕生の門」に付属する4本の塔の一つ。この塔の階段だが一周12段の螺旋階段で、蹴上げが20cm、踏み面中央で35cm程。手摺りはなく(狭いので必要ない)段板と側桁(壁)のみで積み上げられた中心軸のない(下が覗ける)蛇がとぐろを巻いたような究極の螺旋階段である。反時計廻りに10周ちょい128段上ると鐘塔部へ連絡していて129段目の段はなく、そこは樋になっており、階段は130段から始まっています。続く鐘塔部は周長を広げ塔内の内壁を登るように今度は時計廻りに上がって行きます。「マティウスの塔」に納められた階段は、全部で334段あり、最上段は鐘を吊るす階になっています。高さ100m近いこの塔は耐風対策として上部はスリット(開口)が切られていますが、上がるにつれ風の音が変化して行きます。(笛のようになっているのかと)鐘の音響効果も考慮されているらしいのです。開口は小さいため高所の恐怖はあまり感じませんが、最上段近くの332段から隣りの「ユダの塔」へ行く連絡橋の上はさすがに「うっひょう〜(怖)」です。そこから上部を見上げると尖塔部のモザイクタイルがよく観察できます。(こんなところでタイルを貼るとは恐れいります)僕の階段登山でも最高クラスの高さです。
このマティウスを含むシモン、ベルナベ、ユダ、の4本がガウディが生前に設計を手掛けた部分と言われています。
1882年着工以来現在もこの聖堂は建築中ですが、ガウディ曰く「神様はお急ぎにならない」のだそうです。つまりこの建物は期間を問題にはせず、宗教を具現化した行動と云えるのです。
(すでに神様になっていたんですね。