良い建物は10,000分の1

矢田洋の理論

良い建物ができる確率を算出してみる。

  • 建築主には

   A、良い建築主 B、ガンコな建築主 C、無知な建築主 がいる。

  • 建築家(設計者)には

   a、良い建築家 b、イイカゲンな建築家 c、無能な建築家 がいる。

  • 施工者には

   イ、良い施工者  ロ、ズルイ施工者  ハ、無能な施工者 がいる。
これらの組み合わせは3の3乗で27通りある。このうち良い建物が出来る条件は当然A、a、イだけである。よって良い建物が出来る確率は27分の1以下ということになる。ところが不幸なことに良い建築主は全建築主の10人に1人といえば良いだろうか。また良い建築家は設計屋の20人に1人くらい(いてもそんなところだ)、良い施工者となると全国平均50社に1社くらいか、2%ではまだ甘いがそんなところではないだろうか。A、a、イが27分の1だと言ったのはAとBとCが同数の場合である。実際にはAは100人中10人しかいない。以下建築家、施工者の数の割合を組み入れて計算すると、1/27×10%×5%×2%≒1/10,000となる。(なるほど)
ところで、僕の研究所は当然 aに属するはずだが(・・?)、そこで我が研究所がどのくらい頑張ると良い建物が出来るのか? aを100%とする。依頼者(建築主)は選ぶことが出来ないので依然10%、施工者を選ぶときは吟味し、建築主に助言できるので率を10%(5倍)ぐらいに上げてもいいかもしれない。そこで計算すると aとABC、イロハの組み合わせは3の2乗で9通り、故に1/9×10%×10%≒1/100(・・・、)
(申し訳ない、我が研究所も良い建物が出来るのは頑張っても100分の1の確率でした。・・・・、