吾唯足知

竜安寺の庭園内のつくばいにこの文字がある。石版は昔の銭のように中央に「□」を置き、周囲に上から時計回りに口を除いた吾、口を除いた唯、口を除いた足、口を除いた知、という文字を並べ「われただたるをしる」(我ただ足るを知る)と書かれている。これは、自分は足りているという事だけを知るという意味で、人間は欲にきりがなく、欲しているだけでは満足は得られないということである。それより身分相応で満足するほうが幸福であると説かれている。本当によい言葉である。しかし高望みは害であるが、今の自分に満足してしまうのは、何となくハングリー精神でなくなってしまう気もするのだが、如何なものだろうか?・・・でもいい言葉だな。