ボックスヒルズ

とは、六本木でも表参道でもなく、以前デザインさせて戴いた住宅のことですが、もちろん「森一族」が住んでいる訳でもありません。
その家は、坂の街(ビバリー○○○でもない)に建っていることと、箱のような形から(・・・そのままですが、)巷ではそう呼ばれるようになったのです。建物そのものが「丘」のような「高見」を持ち、「高層マンションの住人(≒ヒルズ族?)」のような「見下ろし」が出来ることもまたその所以です。(バルコニーからの夜は近景を消し、遠景のみを見せてくれるので、まさに高層階と見まがいます。)
また住まいのステイタス条件の一つに「見上げる」がありますが、この家は無意識に見上げてしまう姿をしています。というのも大樹が枝を道路へかざすようにバルコニーがリフトされているため、空を遮ってしまうからです。かといって景観を損なう訳ではなく、不思議と街並みに溶け込んでいるのです。(・・たぶんそれは、普遍的な世界に「異」があることを無意識に望んでしまう潜在的アートな考え方が人には存在するため、と思われます。(・・難
(住まい手にとってステイタスを感じる様々なデザインに精進いたします。