サイトスィーングバス

7:37分、シェムリアップへ出発です。(又6時間です)田舎の商店街や市場など湿度のある路面を抜け、広大な田園地帯をしばらく進みます。木造家屋が多い中、お金持ちでしょうか、「コンクリート風な住まいの現場」があります。じつはこれ「レンガ造」です。鉄筋コンクリートは高価なため、最小限の構造体にしかコンクリートは使いません。(コルビュジェのドミノシステムみたいなやつ)穴開きレンガを積み上げて耐力壁をつくりますが、我が国では耐震強度が不足するつくりです。
9:20、トンレサップ湖の北側を走る一本道、国道6号線に入りました。沿線には高床式の民家がポツリポツリと現れ、(この住まい、水辺(沼地)の上に建ち、木の橋(中には細い丸太と手摺りだけのアスレチック的なつくりもある)が架けられているので防犯上は優れているが、湿気は否めない)似たような景色が延々と続くのです。
10:30、商店街のような広場に停車しました。どうやらトイレ休憩のようです。といってもドライブインではなさそうで、公衆トイレは見当たりません。ようはここで買い物をしてトイレを借りろという事。(案内はないので、だぶん)小腹も空いたのでフライドチキンを買い、「ボントゥップタック?」とトイレと発言したのですが伝わらないので、出直しです。再び会話帳を手に指差したら、おばちゃん笑って「ハイ、奥だよ(現地語)」と案内してくれた。(この本も役立ちました)「オークン(ありがと)」と合掌し再出発です。
11時頃になると、沿線は「下校姿の学生」で溢れかえります。(女子学生うじゃうじゃ)午前の部が終わったからです。皆紺のスカート&ズボンに白いワイシャツで小学生から高校生まで同じ姿です。道路沿いにしか学校がないため(ある間隔で散在する)、「学生の動き」が良く分かります。このまま進むと午後の部の通学姿にも遭遇するはずです。
前方が良く見えます。それもそのはず、僕の席は一番前(ドライバーの後ろ)だからなのです。(昨日早くチケットを買ったのでこの席が取れた)それにしてもアジアのバスは飛ばします。遅い車は必ず追い越すのです。今時速何kmでしょう。(運転席の計器に目をやる)「0km」(・・・?)メーター壊れてやんの。制限速度などないのでスピードメーターは不要って訳ね。(・・・。)これでも「営業車(ツアーバス)」の許可が下りてしまう。なるほどのカンボジアです。
いろいろな車を追い抜きます。よく見かけるのは「満車状態」です。ダットサン風な小型トラックの荷台に、20人程を「荷物」のように積載したものや、「檻」のような大きなカゴにやはり20人程詰め込んだ「護送車」のような車です。(衛生環境などなさそうです)これらはいずれも「ピックアップ車」で、庶民が移動のために乗り合わせているのです。(積載基準もないようなので、これでは車の寿命も長くなさそうです)
追い抜くときは左ウインカーを出しますが、(右側通行なので)高速バスはほとんど「常時点滅」なのです。これは対向車に「これから左へ移ります」を「合図」するのではなく、対向車に「これから対向車線を走るから、あなたは左(本人からは右側)の路肩を走りなさい」という「暗黙の指示」なのです。(大型車は「お代官様のお通り」なのです。
(この「少々落ち着かない」旅は続きます。
(やはり柏原君速かったですね。