変容建売住宅

建売り住宅は「売れること」が第一だから、万人向けの標準的プランが良いということだが、はたしてそうだろうか。そもそもある土地に家を建てて展示商品としてたたき売る訳であるが、そのある土地に「万人」が見に来る訳ではない。どちらかと云えばターゲットを絞り込み、ある層のユーザーにピンポイントな営業をかけるのが普通であろう。ならば既にある類似の「標準形」より、個性的なもののほうが目を引くであろうし、既に目に見えるゆえにユーザーが「己で気づかない好みを発見する」ことにもなり、「掘り出し物的」な価値が付加されるかもしれない。
下手な鉄砲の数打ちより、必ずいる「変わり者」を誘い出すほうが遥かに高率的と思うのだが、いかがなものだろうか。
シビアな見方をすれば、万人向きというのは、「万人不向き」という裏返しでもある。普段の買い物でもそうだが、似たようなものの中では、何か個性的なものがないと購買欲が起きないものである。(建売は見て買える分、未知なものでも後悔がないはずである。(個性的な物件は資産価値が少ないという不動産業界の常識もそろそろ変革期かもしれませんよ。(建売り住宅業者の皆様、ご一考を。
(変り種住宅設計承ります。