雪が降ると・・

都会では決まってスリップや転倒事故がネタにされるが、屋根に降り積もる雪の姿を観察してみるのも良い。
釉の施された瓦屋根の場合、陽が射してくるとまもなく滑り落ちてしまいあまり美しくない。(排水性能は良い訳だが)瓦屋根はなんといってもいぶし銀の和瓦が雪景色に似合う。また別の意味で雪国ではないが、素焼きのスパニッシュも悪くない。(斑尾高原とでも呼びたくなる「染み」のあるアンティークな姿)・・少々横道に反れたが、雪国では毎年雪下ろしが問題になる。積雪荷重以上にならないように雪下ろしをする訳だが、ならば「載らない」ような屋根にすれば良いと思うのだが・・。白川郷の合掌造りの屋根は名前の通り急勾配である。豪雪地帯では雪下ろしなど出来ないので、もちろんこれは雪が積もらないつくりだろう。しかし勾配を取ると屋根面積が大きくなり風の抵抗が増してしまう。そこで先人たちはその土地の卓越風(当地限定の風の通り道)を調べ、建物の向きを風に沿うように配置した。すると近接する建物は全て妻側が揃うため、これが結果として美しい街並みをつくり出すことになった。(☆☆☆
話しを戻し、雪国でなければ雪は載せておけばよいので、極端な話しパラペット(立ち上がり壁)付の陸屋根でよい。落雪の心配はないし、少しの雪なら積雪も見えないしね。
(今朝の雪でふとそんな・・