平屋再見

地震や台風などの災害が度々起こるようになったゆえなのか、平屋の住まいが見直されてきたように感じる。たしかに背を低くすれば地震の揺れや、風による圧力を抑えることが出来る。これは風の強い沖縄などの家のスタイルを見れば一目瞭然です。(さすがに竜巻や津波に耐える程の要求は非現実的なのだが・・。
そもそもいつ頃から住宅は二階建てがフツウになったのだろうか。サツキとメイの家を見ても昭和30年代以前は平屋の家が多かったはずで、変化が現れるのは欧米化や高度経済成長に伴う生活水準の上昇とにリンクして来たとも思われる。度重なる震災の度に耐震基準が強化され、それにそぐわない伝統的工法は姿を消し、金物等で固められた工業製品のような家が主流となった。物価の上昇も手伝い、経済的スタイルに建てざるを得なくなったとも云える。
しかし、都心の狭小地ならいざ知らず、地方なら二階以上を建てなければならない条件は少ない。同じ床面積なら二階建てのほうが経済的ということと、家は二階建てが当たり前という概念のみから来ているように思う。これは大手住宅メーカーのデザインPRの影響でもある。
しかしここへ来てエコブームと電力不足から、太陽光発電パネル設置をにらみ、屋根面積の大きい平屋が見直されたのだろうか。避難やバリアフリー、可変性を考慮しても平屋は時代的な構造ではありそうです。
(楽しく住むには平屋も立体的につくるべきですが・・。