ローコスト住宅のセオリー

経済的設計のつづき・・
構造は木造で考えます。他に鉄骨造、鉄筋コンクリート造とありますが、コストを抑える点では断然木造に軍配です。木材は選択幅が広くローコストな部材が選択できます。流通量の多い規格材は国産桧とて安いですし、建物重量を軽くすることは地盤改良の費用も抑えられます。有難くないが施工ミスリカバリーがし易いなど、木造は利点が多いです。
構造が決まったら、仕上げの点数も減らしましょう。これは職種を減らすことになり、人工(職人の手間)を減らすことになります。半日に満たない作業でも人件費が嵩みますので、意味のない切り貼りのようなデザインは避けましょう。少ない材種で仕上げる。ローコストの鉄則です。先にもありましたが、造り付け家具も避けたいものです。デッドスペースを利用したり、埋め込みなどスッキリした雰囲気の家具は魅力がありますが、一点ものの現場製作品はどうしても高額になります。大工さんに頼めば安く納まることはありますが限度はあるので、大量生産品を上手く利用するのがやはり鉄則と云えます。・・そしてローコスト住宅の極みはなんと云っても「小さく住むこと」です。全体(平面や高さ)を小さくすることは、建材総量を減らすことになります。以上これら建て主の心構えと理解が経済性を生む訳です。
そうそう、コストダウンにもう一つ。敷地内に余裕や敷地隣りに空地があるなど、工事車両の進入易さも現場経費を抑えることが出来ます。だからとて大きな土地を買ってしまっては本末転倒ですが・・。
(以上はあくまでもローコスト住宅の場合です。設計者の本音は一点ものや製作品をデザインしたいはずです。