オランダデザイン

煙の上がる世界貿易センタービルに酷似していると揶揄され一躍話題になったのが、韓国ソウルに2015年完成予定のビル「The Cloud」だ。オランダの建築家集団MVRDVがデザインしたもので、WTCのような角柱型のツインタワーが聳える。その中央部分がつながり、雲に覆われたようなところからその名がついたようだが、まさに雲の上に住む極楽をイメージしている。この雲にあたる部分は、ガーデンバルコニー付のエグゼクティブルームや、緑地やプールといったコミュニティスペースになっていて、持ち出された浮遊感も相まって人間離れした世界をつくり出している。(神が降りてきそう)しかし、地上から仰いだ姿はたしかに煙に巻かれ、今にも崩れ始める例のあのシーンを甦らせるに余りある形をしている。もちろんそれを意図して設計したものではないはずだが、北京の中央電子台ビルのレム・コールハースを始めとする、オランダ建築デザインの勢いは凄まじい。
9.11同時多発テロイスラム過激派を始めとする国際テロ組織等の犯行とされているが、世界宗教による神と神の取引にも見えなくもない。神の宿りそうなこのビルがどちらかの矛先にならないことを望む。

(あのような記憶がなければ揶揄されるデザインではなかったはずだが・・しかし・・、