建て方始まる・・

寒空の中、紅に染まった鉄槌が宙に舞った・・
昨日までに現場搬入された兵どもたちは、静かに立ち上がるのを待っていた。25tの大型クレーンにより、上空を飛ぶ東電線を悠々と越えて垂直に納まる姿はまさに紅の鉄槌であった。

 地上に並ぶ鋼材はいく線にも及ぶ軌道のようでもあり、なぜか未知へと続く旅の始まりを彷彿とさせた・・。
 防錆塗料により硬派なエッヂが隠されているため、冷たい鋭さは消えているものの、朱く染まった肌は慰めるもののいない強さを秘めているようだった。
 
 午前中は快晴だったが、お昼前から雨となり、出鼻をくじかれた始まりとなった。

(Not the other guy to comfort this I dyed in red.