グエル地下聖堂

バルセロナ市内から西へ約20km、サンタ・コロマ・デ・セルジョ駅近くの松林の中にガウディ設計のグエル地下聖堂がある。これが教会なのかと思える奇妙な形をした建築だ。女性の器を彷彿させるバラ窓がいくつも周囲を覆い、レンガの廃墟と化した物体である。内部はさらに複雑怪奇であり、中央祭壇の四本の傾いた柱は玄武岩の荒削りで、力の分散状態に応じて造られたという興味深い形をしています。平面的にはバシリカ(初期キリスト教形式)とビザンチン様式の折衷と言われてますが、曲線と曲面ばかりの無数のアーチで出来た天井は、這うように張り巡らされたレンガのリブにより、まるで生き物の体内です。
この奇天烈極まりない建築も未完成でガウディのデッサンによれば上部に40mの塔が予定されており、逆放物線(カテナリー曲線)による蟻塚のような教会となるはずであった。現在でもこの建築を完成させるのは難しいと思われるじつに不可解な建物である。(バルセロナからタクシーで)

インド日記つづき

午後はガンジスの対岸にあるラーム・ナガル砦の見学です。またくねくねベネチアもどきの小道を通りまで戻り、(また汚いインドへワープしたみたい)車に乗り出かけます。喧騒な街を抜け、高台にある郊外を過ぎるとまた河が見えてきます。
対岸ということで河を渡るのだろうがどんな橋かと思いきや「浮き橋」です。大型の鉄製のブイを並べ、その上にいかだのような木の板を敷き並べた応急処置のような橋です。(なんじゃこりゃ)ゆらゆらベコベコ、ガタガタ、車がなんとかすれ違い出来る幅ですが、「本当に車が走ってもいいのかよ!」と誰もが思う吊り橋のような橋です。(日本じゃありえねー)
この橋、乾季の時期だけ設置されているシーズン道路のようです。(雨季は怖いわな)時間を掛けようやく走破し対岸へ。中世の城郭都市のような世界が待っていました。古いヨーロッパです。内部は博物館になっていました。ムガル時代の武器や王の所有していた車などが見ものです。イタリアマフィアが乗るようなノーズマスクのある車や、各種の名車が置いてありますが埃だらけなのは残念です。その他は興味を引くものは特になかったが、城内各所にガネーシャなどの神が掲げられ、栄華を誇った国の遺構を静かに見守っているようでした。
ちゃんとお茶の時間を取り入れています。「ラッスィー」で休憩です。これはヨーグルトに砂糖を入れてかき混ぜたもので、ちょっぴり不安なスイーツです。味は悪くないが量が多く、三分の一程度でやめておきました。(何事もチャレンジですが最初から飛ばしません)皆さんはペロリです。
ガンジス河東側の土地は西側に比べるとなんとなく寂れた感じがするのは先入観からなのか、赤土色がリアルさを増し、物質が環境に溶け込んでいるようである。ゆるゆるとした森の中にポツリポツリとテント生活をするスラムの名残りのような埃まみれのブルーシートも見え隠れしています。
荒廃した世界を北上し、下流にある大きな橋「マーラヴィーヤ橋」を渡り市内へ戻ってきた。橋の中央では路盤を掘り返し補修工事を行っていた。誘導員も工事案内もないが、公共工事に誰もイラつく様子もない。反対斜線は渋滞しており、立ち話をしながら長い列をつくっていた。ここでもゆっくりとした時間の流れを感じました。(国が大きいから人生も急がないのか・・・)
相方が希望していた「布の店」に案内されたが、高そうな観光客御用達ツアー常連コースのような店でした。大方入口で職人の製作風景を見せ、階を上がるごとに金額も上がる「上客」として丸め込まれる店で、旅行社とつながっている店だ。必ずガイドは「安い所は品質の保証は出来ません」と言う。(ま〜そう言うわな)覚悟を決めてみやげを選んでみる。だいたいUSドル表示している点で既に高い。「外国人上乗せ価格」です。そんな事は百も承知ですが、高いの承知で何枚かシルクのスカーフを購入。
相方はというとオーダーメイドの注文や、大型の布の大量購入で店長と交渉中であった。あれやこれやで一時間以上やってました。値切って買うことは必要なのだがどうしても時間がかかる。これが面倒なのでつい適当な額で買ってしまう。ものの値段なんて自分で見て質と価格が噛み合う程度、自分が納得すればいい訳で、人より高く買ったから損というものでもない。(私のモットー)
僕が出されたチャーイを飲み終わる頃、カードでサインするくらいお買い物をされたようです。・・・