トマソン

超芸術と訳す・・トマソンとは町の各種建築物に組み込まれたまま保存されている無用の長物的物件のことである。・・分かり易く言えば区画整理などで残ってしまった道路の切れ端みたいなもの。
このトマソンいくつかの種類がある。

  • 純粋階段:純粋な昇降運動のみを強要し、それ以外は何の見返りも期待できない階段。
  • 無用門:さまざまな技法により人の出入りを拒む、困った門。
  • エコダ:被閉塞物の形状に合わせ丹念に素材を加工し、ピッタリ隙間を塞がれた無用空間。
  • カステラ:建物の壁面等に付着する用途不明のカステラ状団塊、出っ張り。
  • 庇:本来その下にかばうべき物を喪失したにも関わらず残存するひさし。
  • アタゴ:道路・建物の脇に並ぶ用途不明の突起物。
  • ヌリカベ:一見すると見紛うが、かすかな痕跡から塗り込められた物の囁きが聞こえる。
  • 原爆:撤去された物体が隣接する壁面に遺した原寸大の影。
  • 阿部定:有名な猟奇事件の技法に倣って切断された電信柱、樹木など。
  • 高所:機能するには非常識と思われる高みに設置されたドアなど。(有事の際の非常進入口を空飛ぶ人間用の出入り口 だと記述した作品があったが、これは該当しません)
  • その他:上記以外・・

(‘70年代盛んに行われたという路上観察学、現在でも町を探索すれば何か必ず現れると思いますよ。・・・


インド日記つづき

アーグラです。駅舎の顔もイスラーム建築さを出しています。すでにドライバーが待っていました。今回はアンバサダーではなく、TATA社製(インドシェア一位の自動車メーカー。あのタージ・マハルホテルを造ったターター氏の会社でしょうか?)の普通車です。日本のカローラといったところです。エンブレムもトヨタに似ています。バスやトラックなど大型車はほとんどがこのメーカーです。
ホテルへ向います。この町の第一印象はバラナシと比べるときれいで交通もスムーズです。チェックインさせて頂ける時間ではないと思うが「アマール・ヤトリ・ニワス・ホテル」(長い名前)鏡張りのロビーでこれまで一番の高級ホテルです。(三ツ星ですが)朝食も頂けるというので早速朝食バイキングです。定番のオムレツからカレー、あります。チャパティーに付けて頂きます。ティーバッグの紅茶と薄いトーストで立派なモーニングセットです。
片方の女の子の姿が見えません。どうやらお腹の具合が悪いようですが心配しません。(ひど)インドで下痢するのも体験の一つです。(まったく他人事)便秘が続いているのでそろそろ下痢も願いたいところです。(インドの下痢を知らないな)
タージ見学出発を10時と決め、それまでシャワー等で一休みとなりました。三角の螺旋階段の吹き抜けがあり、造りのお洒落なホテルです。(客室からは空調機の並ぶ屋上で景色は見えません・・・、)
準備も早く済んでしまい、集合時間まで外をぶらついてみました。商業的な大通りに面していてみやげを見るには良さそうな環境です。すかざず男がやって来ました。
「ヨーカントリー?」
「ジャパン」
「日本人か」
「日本人は友達だ」ほ〜ら始まったインド人のトモダチセールス。
「どこに住んでる?」
「東京」(山梨なんて絶対知らないだろうし、説明するのもめんどいからこう言う)
「東京か、大阪と福岡に友達がいる」(ほんとかよ)
「お兄さん髪かっこいいよ」
「ありがとう」
「名前は?」
「京介」
「キヨスケか、俺はスィンだ。スケはスケベ〜か」(ちげーよ!)
 そこへ物売り男がやって来た。
「お兄さん300ルピー」と石のネックレスを見せる。おもちゃのようだがみやげには良さそうだった。
「二つで500ルピー」
「いらねーよ」
「三つで600」
「はっ?」、「一つでいいよ、一つ200にしない?」
「お兄さんちょっと待って」と言って引き返したかと思うとジャラジャラ品物を下げてやって来た。
「これはどうですか?」
「三つもいらねっつーの」三つのネックレスをケースに入れ、強引に持たせる。
「お兄さん日本円でいいよ、千円」
「千円?」千円は十分に高いがなぜか日本円でいいと言われると弱い。千円札を渡した。(バカ)それまでいた男とこれが日本の金かと透かしながら見ていた。
「ありがとう、日本人は友達」(おまえと友達になった覚えはないぞ)
インド人は話をするのが好きなようだ。(どいつも日本語うめー!)そこへまた他の物売りが寄ってきたのでホテルへ逃げ込んだ。(すぐに丸め込まれるので失礼する)・・・