フニクリ・フニクラ

あまりにも有名なナポレターナ。ナポリの名所の一つであるヴェスヴィオ火山は、標高1281mあり、1944年に大爆発するまでは頂上まで登山電車が走っていた。フニクリ・フニクラはその登山電車の名前である。この登山電車は1880年にトーマス・クック旅行社が設置したのだが、当初はあまりにも急な角度で上る電車に、人々は恐れをなしてほとんど利用する人がいなかったという。そこでクック社はなんとか利用者を増やそうと、この登山電車のことを歌ったいわばCMソングを作ることを思いたち、ジュゼッペ・トゥルコに作詞を、ルイジ・デンツァに作曲を依頼した。そうして出来上がった曲をピエロディグロッタの歌祭りで披露したのだが、これが人気を集め、そのお陰で登山電車も大いに繁盛したという。
(ほんと楽しくなる曲だよね。

インド日記つづき

午後の予定は風の宮殿(ジャイプルのシンボル、バザールの大通りに面しているピンク色の宮殿。かつて宮廷の女性たちがここから街を見下ろしていたという。彫刻を施したテラスがびっしりと並び、正面から見た大きさと比べ奥行きが非常に薄い不思議な建物。窓が張り出していて風通しが良さそうな外観からそう呼ばれる)の前を通り、サワイ・ジャイ・スィンの宮殿シティ・パレスへ入場します。
ピンクシティへ入ると風の宮殿と同色、同造りの壁のような看板建築(表面だけ造られた看板にような建物)が一連と続きます。街全体が同じ色に見えます。映画の撮影村のようなにせもの感もありますが、遺跡色の美しい町並みです。この統一感が日本では見られない「外国」を作り出しています。
一階部分は雑貨や衣料、装飾品など様々な店が入り観光地らしい賑わいを見せています。通りを抜けた辺りに異色な黄色い壁に覆われた施設があります。時のマハーラージャ、サワイ・ジャイ・スィン二世により造られた宮殿、シティ・パレスです。
中央には博物館が建つ中庭があります。丁度映画の撮影が行われており、何やらエキストラ風な人たちでごった返していました。中庭からラージェント門を通り次の間へ入ると、ディーワーネ・カースと呼ばれる貴賓・謁見の間が派手に登場します。撮影中らしく普段はないカラフルな布で装飾されていました。輝きのある小道具もたくさん用意され、豪華絢爛を極めた時代の物語りのようです。
入口に衛兵とともに置かれている二つの巨大な壺は、マハーラージャがイギリス旅行に出かける際、持っていったと言われるものだ。敬虔なヒンドゥー教徒であったマハーラージャは、この壺にガンガーの水を入れてはるばるイギリスまで船で運ばせて毎日沐浴をしていたそうだ。これはギネスブックにも登録されている世界で一番大きな銀製品である。
奥にある月の宮殿は七階建ての邸宅で、現在もマハーラージャの住まいとなっている。豪華というだけで建築的には魅力は感じられない建物だ。
街のシンボル「風の宮殿」は東を向いているので午後は逆光になり撮影には向かないので前を通過するだけでした。(明日の朝方再訪する予定です)
ジャイプルは宝石の町としても有名で、これまで他の観光地でもジュエリーを見かけたがガイドによれば貴金属はジャイプルが本場で本物が安く手に入ると聞いていたので、デリーでの占いの品の調達を考えていた。が、やはり案内されたのは市内にあるジュエリーの殿堂「シルバー&アートパレス」。建物も宮殿のような高そうな感じです。入口には例の職人さんの作業風景はもちろん健在です。(一斉にカモが来たという顔をします)中は豪華絢爛な高級ジュエリーショップです。外国人観光客もちらほら見えます。なんだか東京の高級デパートに来たみたいです。こりゃ僕のほしいジュエリーはなさそうだし、予算も桁違いでしょう。もとより宝石は安いものではないが、インドへ来たのだから、しかもジュエリーの本場ジャイプルでだよ!日本の宝石店のような所で買うのはなんか違う気がする。日本人観光客が良く来るのであろう。日本語を話すスタッフが多い。とりあえず話だけでも聞いてみよう。突然がガイドが姿を消した。(旅行ガイドは客の買い物には一切タッチしないのが決まりなのである。なぜかって?こんなものを勧められたなんてクレームをつけられては困るので。だろう)
奥の部屋へ誘導され椅子を勧められる。カウンターの前へ着席。(・・??)
「お探しのものはありますか?」(・・、)デリーでの占いもなんかヤラセのように感じてくるが旅行前からシルバーのリングを作るつもりではいたのだが、
「ルビーを見たい!」(何言ってんだ俺)
「石だけね」ケースに納められたピンクの石が運ばれてきた。
「色が違うな〜」
「もっと赤いやつでカットではなく丸いのがいい」(買う気なの?)
「こちらブラッディ・レッドです」係員が別のケースから取り出す。
「血の色ね、いい色だ」
「サイズはジャスト1キャラット」(数字が良いことも強調する)
相方曰く「日本では3万だね」
「よくご存知で」(なぜかほしくなる不思議な気分)
「一つ身に着けるなら本物を着けなきゃ」営業もあおる。
たしかにその気持ちは身を高めるわな。本当のことを言うと僕は占いを信じてしまっていた。通ぶってルーペを借り、石の表面を仔細に観察してみた。(なにかを秘めた石に見えてくる・・・・・)
(交渉結果は明記しませんが、結局手に入れてしまったことはご報告します。これでガイドもマージンが入るんだろう)
ここは本物の宝石店です。石種からサイズ、色など相当数の品を揃えています。オリジナルなものをカスタマイズして仕上げて頂けるようです。見るだけでも観光になりました。(なんか毒されてる)
相方はトパーズのリングとパールのペンダントヘッドを交渉していました。(もうしばらく待ちましょう・・・