ブラマンテの螺旋斜路

久しぶりにEUROPEへ飛んで「螺旋&階段」談義とでも洒落こみますか。イタリア、ローマの中の最小独立国ヴァチカン。
インノケンティウス8世のベルヴェデーレの小宮殿(1485-87年建造)の脇に螺旋斜路がある。ミルヴィオ橋を渡って北からローマ市街に入ってきた客を、ヴァチカン宮を経ずに直接彫刻庭園に導くアプローチとして計画されたもので、工事はブラマンテが監督し、1535年頃バルダッサーレ・ペルッツィによって完成された。ブラマンテ歿後の変更、増築の多いベルヴェーレの中庭の中では最も古い構造物に属している。
階段ではなく斜路というところが魅力であり、見上げた際の列柱と桁による渦巻きがベリーA(赤ぶどうの品名だが、Aクラス的にとても良いという意味だろうが甲州人らしい発想だ・・、)的に美しい旋回構造物となっている。床はレンガをタイヤ痕のようにジグザグに敷き並べた「ノンスリップ仕様」でヴァザーリフィレンツェのヴェッキオ宮からピッティー宮までの渡り廊下を設計した建築家)によれば騎馬でも昇降できたといわれている。サン・ピエトロ訪問の際は足を延ばしてみよう。
ルネサンス建築はいい。( )書きが長ーよ