二日めの休日

早いもので師走も十三夜。(意味が違う)先日13日の金曜日を記したばかりのようだが、
そうそう!忘年会って「あっという間に一年歳をとってしまったことは忘れましょう」という会ってことが分かりましたよ。だから忘年会に何度も出席する方は、忘れたことも忘れてしまったヤコブ病のような往生際の悪い人たちなのかしら。(不手際な発言がありましたことをお詫びいたします。)
休日は読書です。島田荘司ものはほとんど読破したつもりでしたが、掘り出し物を見つけました。20年程前の作品「都市のトパーズ」。かなり異色で御手洗ものでも吉敷ものでもない、どちらかと言えば冒険モノに属するのか。規模は違うが、森村誠一の「星の陣」を浮かべてしまう「組織」への暴露と報復的な物語りでした。
トパーズとは折りしも来年の干支「トラ」の名前である。年賀の図柄を用意した手前、妙に運命的な出会いを感じる作品です。首都東京の都市計画の歴史の裏側を記したもので、大震災、空襲と二度廃墟と化したにも関わらず、お役所仕事と無能官僚による失策で、世界でも類をみない「交通網の悪さと緑の少ない首都」になってしまった。じつは「緑の少ない」というのは正しくない。東京は海外の首都の中では、緑の面積が高いほうに属しているのだ。だが、都民一人当たりが「利用できる」緑地は世界一小さい。これはどういうことか?ようするに一般利用出来ない緑地が多いということである。(皇居をはじめとする入場制限された緑地のこと)
この無能化された都市の中を「美しく野生を見せ」走り抜けるトパーズを、弱者には威張りまくる役所魂には止めることが出来ない。〉〉〉〉〉〉〉
駆け抜けるように読んでしまった。