いえかるて

これからは「住宅履歴情報のある家」が当たり前になるらしい。のだが・・・、
そもそも住宅履歴情報って何かと云いますと、住宅の設計、施工、維持管理、権利及び資産等に関する情報のことですが、住宅の所有者がこれらの情報を「蓄積・活用」して、「いつ」、「だれが」、「どのように」新築や修繕、改修、リフォーム等を行ったかを記録したもので、「住まいの履歴書」と云えます。
それではなぜ住宅履歴情報が必要なのでしょうか?
日本の住宅は、新築されてから壊されるまでの期間が平均30年と云われ、欧米に比べて短い(これは木造の寿命が短いということではなく、日本人の「新しいもの好き」という文化の要因が大きいようです)ことが指摘されていますが、まだ使える住宅を次々と建て替えてしまうことは、地球環境への負担も大きくなると考えられます。いいものを造って、きちんと手入れをして、長く大切に使う「ストック社会」への転換が必要な時代に入ってきたと云えます。また、住宅を何世代にもわたって住み継いで行くには、最初に丈夫な住宅を造るだけでなく、点検や維持管理が確実に行われることが必須であるのです。(分かってはいるが、手に入れるだけで一杯なんですよね・・、
そこで住宅の維持管理を適切に行うために、「どのように設計」され、「施工」され、「どのように修繕」されたかなどを「記録」しておくことが不可欠となってくるのです。寿命を伸ばすことは環境問題とは別に、「資産価値」を高めることにもなるのです。(・・これも定住農耕民族の日本人には、家を売るという感覚が希薄なため、その意識も少ないと云えるが・・・、(脱Co2。難しいね、
建物を無からデザインしたい設計者にとっては「酷な時代」になってきましたが、地球環境を考えると「有からのデザイン」にシフトしなければなりませんね。(設計者もカルテから選ぶ時代ですものね・・・、