人間の森

インド人と一口に云っても、行き交う人々の顔色容姿、服装の多様さ、皮膚の色の複雑さ、真っ白から真っ黒まで、チベットからアフリカまで、とでも云えばよいのか、ギリシアから中国まで、あるいは日本からローマまで、それともモスコウからからインドネシアあるいはセイロンまで、とでも云えばよいのか、そしてこの「〜から〜まで」を線で結ぶと大体ニュー・デリー、いやインドで交差するような、まったく意味のないダイヤ改正のような閃きだが、何だかうなずいてしまう。誇張して云うならば、「日本人」と一口にまとめて云えるような具合には「インド人」というものは存在していない。存在の構造が全く異なっているのだ。井戸の中の蛙のような小さな研究者としてはまったくの驚きである。宗教で考えても、イスラームはスペインからインドネシアまで直通なので湧き出してもしょうがないが、ヒンドゥー教、スィク教、仏教、ジャイナ教拝火教ユダヤ教キリスト教、要するに一切がそれぞれリアルに存在している。言語と云えば、たぶん中国語系でないアジアの全ての言語がここにありそうで、ラテン語ギリシア語が欧州の言葉の語源とすれば、インドはサンスクリット語とペルシア語のニ系統の諸言語すべてが並存している。まさに地球を小さくしたような国である。
(人間の森。夜はスリラー(PV)のような世界である。(あの元気さは下痢のようなものばかり食べているからなのかしら、(失礼、、