2×4

19世紀半ばのアメリカで、柱と梁を組む従来の木造軸組み方式に代わる新方式が登場する。細い木材を一列に格子のように並べて壁枠とし、これを四面に立てて緊結すると虫かごのようになり、材そのものは弱くても全体としては粘り強い構造ができる。風船の形状に似ていたので、バルーン・フレームとも呼ばれた。その後、「2×4インチ」に機械製材する規格材の供給体制が整い、同時に釘打ち機の開発と取付け金物の製造が進むと、この虫かご構造は「ツーバイフォー」と名を変え、一気に市場に広がった。おりしも西部開拓時代、開発ラッシュの町づくりの原動力にもなった。壁枠を斜めにも曲面にも立てられる平面計画の自由度から、時の建築家にも持てはやされ、フランク・ロイド・ライトも好んで使用した。
日本では、終戦直前に米軍が進駐先の父島に建てた緊急施設群にこの工法が採用された。軸組み材より材が軽量なため運搬や労働力の軽減がその理由にある。この工法は熟練の大工技術を不要とし、短工期での施工が可能なことにより、現在世界の木造住宅建築の主流となっている。また、F1のボディと同じモノコック構造であるため、地震にも強く・・・・・・・・・・・・とよいことばかりが先行するが、所詮「合板の家」であり、耐震性は「合板の新しいうちは」という条件がつきます。わが国のような湿度の高いエリアでは、「耐久性が優れている」とは言い難いつくりである。モノコックであるゆえ、間仕切り壁などの変更が難しく、「後々の改変には向いている」とも言い難いのである。(・・だから?
(木には100km以上の長旅をさせてはいけないらしいですよ、