二重折り返し階段

二重螺旋階段は、半周分ずれた位置から二つの階段が染色体のモデルのように同じシリンダー内を登る階段で、二つの階段は当然のごとく交わることはないものとして、デザインのためのみのようにつくられた、実用性は「入る人と出る人が顔を会わせたくない怪しい施設など」の装置として一部のマニア（僕を含め）に好まれる構造物であるが、（前置きが長い、）この二重螺旋階段と「同じシステム」をたどる「直線階段」というものがある。直線階段とは上階へ真っ直ぐに上がるフツーの階段のことだが、これを二本互い違いに配置する。横から見るとＸのようになる。そして各階のフロアにあたるところを踊り場のみとして、この二本の階段を数階分上方向へ積み重ねてみると、やはり二重螺旋階段と同じ、当たり前であるが二つの階段は交わることなく登っていく。スタート地点を逆にしている訳であるから、螺旋階段を半周分ずらしてスタートさせたことと同じ理屈である。これが「二重折り返し階段」である。
しかしこのシステム、普段見なれないようでじつはよく目にしているのです。デパートや大型スーパーのエスカレーターです。上り口と下り口が違うところにあることに気がつきますよね。買い物をしていて、さあ下りようと思った際、あれ？こっちは上りのエスカレーターだったなんて経験ありませんか？半周分フロアを移動しなければ下りられないことよくありますよね。
エスカレーターというのは一方通行に動いているからこのようなことになる訳だが、これってシャンボール城の二重螺旋階段と同じシステムだったんですね。
（エスカレーターを逆走するとランニングマシンみたい。（・・・するなよ、