気温とともに

5月に入ってG.Wとともに季節が変わったようです。今年の日本は「春」がなかったように感じますが、いかがでしょうか。
東南アジアはそろそろ雨季に入り、気温も上昇の一途を辿ります。なにやら日本も「祝・仲間入り」した感があります。冬の間は「やっぱり暖かい方がいいよね」と寒い寒いを連発していましたが、暑くなると「住まいは夏を宗とすべし」とやはり、暑さ対策を考えたデザインに再びシフトされます。
自然エネルギーを利用した「自立循環型住宅」でもトップ項目に挙げられるのが、「自然風の利用」です。卓越風(昨日参照)を取り入れ、建物への圧力差を利用し、自然換気を促します。空気は留まると熱を持つので(これが冬には断熱になる)出来るだけ通過させることが大切です。風の利用とはいえ、風が吹かないときも室内空気を対流させるためには、温度差も利用します。当然のごとく、建物の南側は陽が差し、北側は日陰になるので「この差」に出来るだけ「差」をつけてやります。北側には木や生垣、又は苔類などを配し、水分を蒸発させ難くするなど、「陰のエリア」をつくっておきます。この地表温度の差が気流を生み出し、僅かですが風となります。建物内でも、高い所に暖かい空気が溜まりますので、高い所に窓を設ければ自然と排出され、室内に対流が起こります。この当たり前のことを行うことが、夏の住まいのかなめ(宗)となる訳です。
グローバル化の波にのり、二大政党とともに気候も二極化してきましたね。