建築医学

数年前から聞く言葉だが、「建築医学」とは生命場(気や命、霊などの存在する場を云うらしい)に影響を与えるものを全て考慮する、「代替医療」としての住環境の研究である。
例えば、全く同じ間取りで同じサイズの家具を配置した部屋でも、部屋の内部の色が赤一色の場合と、黒一色の場合とでは全く印象が異なり、部屋が人間に与えるエネルギーは違ってくると云われる。色だけではなく、建物の外の状況、つまり地勢、位置、環境、道路の良し悪しと室内の間取り、インテリア、家具、形、素材、デザインや動線など全てが住み手の心理や生理に影響を与えているという。たとえどんなに見栄えのよい家でも、悪臭が漂っていれば、快適には暮らせない。当たり前のことであるが、人間は五感を「情報を取得する方法」として使っている。この情報は一旦脳へ集められ、分析、解析されます。その解析結果に応じた反応が身体や心理なりに現れるわけです。部屋の換気を忘れていると気分がすぐれず、感情も停滞し、判断力も低下します。五感と脳を健全に保つ注意とは、このように「その場」に影響を与えているもの全てに考慮する必要があります。これらを全て考慮して生命場を診断するのが建築医学というわけです。
建築医学においては、『病人は症状が現れる前に多くの場合、既に住環境が悪化しているところに居住していることが多く、その環境ストレスを解明し、場の不調和を調整し、ストレスを取り除くだけではなく、より良い刺激を脳に与えるような場を構築してゆく。これによりあらゆる病気を発病以後だけでなく、発病以前に治癒することが可能となる』と定義している。
家相や風水のたぐいではなさそうだ・・・。