オススメ文庫

すっかり「オススメww」のお世話になっています。
米澤穂信インシテミル」は様々なブックレヴュー(毒舌評価?)がありますが、僕も素直に「白票」を投じます。なぜなら、「館もの」の良さはトリックのリアルさでも、物語りの完成度でも、各所に貼られた付箋(読者への、解決へ導くために意図するヒントや、現場状況の描写など)の意味の「説明がなされているか」でもなく、「建物」が正しく描かれて(造られて)いるかによるからです。(・・・かなり偏った意見ですが、、)しかも、その建物が現実に「建つか」ということでもなく、云わば「物語りに合致した姿」であるか、さらに「その姿である必要性を理解できるか」を評価するからです。(・・・ちょっと引いてしまう程マニアックな考え方ですな・・・。(・・・、)
簡単に云えば、「活字の世界にス〜っと入り込めるか」と、「登場人物が好みのキャラであるか」ではないの〜?(・・・そうとも云えるな、、そもそも物語り(フィクション)であるゆえ、リアルさばかりを追求すると非小説(ノンフィクション)に近くなってしまい、本末転倒であろう。その意味でも本作は、「そして誰も〜」や「雪の山荘系」などのいわゆる「クローズドサークルもの」では、設定などの新鮮さを含め、合格です。
(ただタイトルが・・・「蹴りたい背中の前作」みたいで・・・。