タケオ

先日「一ノ瀬泰造ポルポト時代のカンボジアを潜入取材中26歳で散ったキャパ)」の残した軌跡を追い、再びカンボジアを訪れたある報道カメラマンの姿を追った番組を、見るともなく見ていた・・・。
1990年代、PKOとして自衛隊が初の海外遠征したカンボジア。当時のキャンプ地「タケオ」は既に廃墟と化し、まさに「兵どもの夢の後」の如く、「バブル時代に造りかけた建築がそのまま朽ちた風景」にも似た「残像(仮設建物は再利用をふまえ残したが、使用されぬまま瓦礫と化した)」が侘びしさを語っていた。
泰造の残した写真は、さらに20年程前、外国メディアのほとんど入らなかった70年代。(暗黒の時代)その各コマに写る世界は、道路を除くとあまり変っていない。彼はその各シーンと同じ場所、同じアングルを探しては撮り、撮っては探すが、最後の一枚「ジャングルの向こうに覗くアンコール・ワット」はついに発見できなかった。泰造はこの後消息を絶っている。
当時のアンコール・ワットポル・ポトの本拠地の中にあり、近づき過ぎたのであろうか。「アンコールへの道」を写す写真も残っており、「ここまで来たら向かうしかない」アンコール・ワットを望んだら誰もがそう思うに違いない。まして、「誰も見ることが出来なかった時代のアンコール・ワット」ジャーナリストなら至極当然である。
その後彼は、泰造との比較写真集を上梓する。(見てみたいが非売です、、
タケオは「そんなカンボジア」を復興させた町である。(アンコール遺跡には、似た名称の施設(タ・ケウ)もあり、旅情をかき立てる地名である。
(おっと、カンボジア熱にかかってる場合ではない。今日はパラグアイだww