空の詩

「いや〜映画ってほんとうにいいものですね。それではまたご一緒に楽しみましょう。」(・・・終わりかよ、)
先日の「ポルコ・ロッソ(紅の豚)」なんですが、実はジブリ作品ではこれ結構好きなんです。主人公は「豚」(自分で魔法をかけたためこの姿に)なんです。これがまたいい男で、歳は36らしい。(・・・、
時代背景は世界恐慌の頃で、第一次大戦後の荒廃した世情だが、「元気」のあった「古き良きイタリア」的な空気が漂っている。モノづくりに賭ける思いや、アドリア海の美しい世界を描きだしたロマン溢れる映像となっている。(伊・国情緒〜
「マシン(機械もの)」が好きで、第一次大戦時代の複葉機は、人間が空を飛ぶ純粋な(鳥に近い)機械として、機能的な美しさがある。特に「サボイアS.21(紅機)」(複葉機ではないが)は特攻機のようなスパルタンな戦闘性をおび、芸術的作品とも云える。また、ジーナ(ヒロイン)の棲む孤島の住まいは、緑に溢れ、絵に描いたような夢の世界はまさに「秘密の花園」で、「過去のある女性」の住まいとして、完璧である。(絵に描いたものだが・・・いい)
宮崎作品に「船もの(飛行艇)」が多いのは、氏の空への憧れと思われるが、空からの世界は、人間にはない視界で「空の詩を具現した世界」と云えるかもしれない。また、小さなロマンスも、やはり「男のロマン」の一つではないでしょうか。ノスタルジックなテーマ曲「さくらんぼの実る頃」にのって・・・。
(なんとなくフィオに見えてきた・・・。