水の迷宮

アドリア海ついでに・・・アドリア海の終点といえば、ヴェネチアですか・・・ヴェネチア湾を臨む港湾都市。120近くの小島からなり、網のように運河が張り巡らされた街で、秋から冬にかけて広場が洪水になることでも有名です。(いつも仮面舞踏会というイメージだが、
電車で行くと、長い長い橋を渡ったあとにサンタルチア駅に着きます。(駅といっても改札もなにもない)ここから先は線路も道路もなく、あるのは迷路のような路地と水路ばかりです。街の中心部(サン・マルコ寺院のある広場)は、駅の反対側の海側にあり、そこへ向かうには、駅前から街の中をS字形に流れる大運河「カナル・グランデ」を走る水上バスか、外海を走る水上タクシーに乗るしかありません。(歩く方法もない訳ではないが、、
この大運河には、「リアルト橋」という建築的な橋が架かっています。(ホイアン日本橋に似た形)橋一つとっても歴史的建築物や宮殿に統一され、「建物を描く洋画」としてはここは、「ネタ」に事欠かないつくりばかりです。
この街には車はありません。街中小さな水路だらけで、そこら中に「階段」のついた橋が架かっているので、車輪のついたものは役に立たないからです。街中水路が入り組んでいて、建物が視野を遮り、地元民でないと歩きでは目的地へたどり着くことが出来ません。「サン・マルコ寺院はあっち→」、「リアルト橋はこっち←」などの看板がたくさんありますが、それでも考えるのがいやになってしまう程の、ここは街全体が一つの「迷路」となっています。(巨大なテーマパークか(・・・、
別な言い方をすれば「イタリア建築」だけをトッピングした都市と云え、ルネサンスケルトンばかりの物語りのような街です。
サンマルコ広場の対岸、「海の税関」の中に「安藤建築」が隠れている。