インドへシフト

先進国企業がインドへの進出を加速している背景の一つに、中国に偏っていたアジア戦略を見直す気運が高まってきたことがあるようです。
これまで中国、特に沿岸部地域は、インフラがある程度整備されていた上、労働者の賃金が国際的にみて極めて低い水準にあったため、コスト削減を目指す外国企業の有力な進出先となっていましたが、90年代以降の急速な経済発展と五輪バブルに伴い、この地域の平均賃金は増加の一途をたどり、人件費の格安感が薄れてきてしまいました。
中国進出企業がコストダウンを図るには、賃金水準の低い内陸部へ生産拠点をシフトさせることが考えられますが、内陸部は道路や鉄道などのインフラが未整備で、輸送コストがかさんでしまうという問題があります。中国での生産が次第に高コストとなり、戦略の練り直しを迫られた企業が注目したのが「インド」です。(まだまだ中国都市部の三分の一ほど
それでは日本はどうかというと、日本には他の先進国とは異なる理由があります。中国との間には「長い負の関係」があり、日本人の中国に対する無神経な言動が、中国人の対日感情をあおり、中国内でも相変わらず戦時中の日本の軍事行動を批判する、徹底した反日教育を行っています。この日中の感情的なもつれを考えると、中国と真の協力関係になるまでは、まだまだ時間がかかりそうです。
その点、インドとの関係は良好でした。第二次大戦後の極東軍事裁判東京裁判)では、インドのパール判事だけが、連合国側が一方的に裁く裁判のあり方を痛烈に批判し、日本の無罪を主張しました。またインド初代首相ネルーは、占領下にあった日本の上野動物園に、自分の愛娘を同じ「インディラ」という名前を付けたインド象を寄贈しています。
(やはりインドへシフトですね・・・。(・・・すでに乗り遅れてるような、、