居るを楽しむ

以前、「喰う寝るところ住むところ」なんて「住まいの本質」を記した記憶があるが、たしかに「食べること」と「寝ること」は人の生活の二大要素であり、その両方ができるエリアが住まいと云える。それは空間(風雨をしのげるもの)であって、必ずしも「四角い形」でなくてもよい。(ソリッドな材料を使いたいようですね。
人間は水平、垂直に対して自立神経が正しく作用するからかもしれないのだが・・・、しかしITやデジタル技術の進歩により、社会が非人間的になりつつある現在、「生理現象以外」の行動要素、例えば「トレーニングや探究心」、「ゲームや好奇心」などの精神的構造を住まいに採り入れてみてはどうだろうか。必然的にそれは水平、垂直のハコではなくなってくるはずだ。部屋から部屋は数通りの動線があったり、掛けたり、貼りつけたりしか出来なかった壁に物を置いたり、登ったり、何も役に立たない天井は「ジム」にしたり、床(?)にしてしまったり・・・。(「月見台」を住まいに設けた昔の貴族はすばらしい。
生理生活以外に「使える家」、または「住む努力のいる家」、すなわち『居ることを楽しむ家』が今、研究室のテーマです。
(田舎にもそろそろ変わり者現れないかな・・・、「奇趣味悪趣味熱烈歓迎」