「未携帯」のない旅

ホーチミンプノンペンシェムリアップ。どこのバスに乗っても「着信音」が聞こえてくる。(・・・。)「ツアーバス」ではないため、「マナー」は存在しない。全く都会の通勤電車と変わらないのだ。
「旅」の条件として「シャバ」から離れることを期待し、「未携帯」で、少々「田舎」を目指して出かけたのであるが、「国境」だろうが、「田んぼ」だろうが、「携帯」を持たない旅人がいない。(普段の生活とつながっていて、はたして旅と云えるのだろうか?そこいら中アンテナが張り巡らされてしまった現代社会では、「過去のバックパッカーの旅」はすでに存在しないのか。(自分が持たなければ済む、というだけではない)
電気のない田舎でも「電波が届く」から恐れ入る。(暗がりの夕食の際、携帯モニターの明かりが眩しかった。(ガイドは職業柄「携帯」するのは止む終えないが、彼に捕まったのも不可抗力で・・・、「過去の村」と「今」に同時に居合わせたような、「どこでもドア」で来たような不思議な気分だった。(電気やトイレの普及する以前に、「アンテナ」が先を越してしまった訳ですね。(・・・。)
そんな中では、「未携帯」の僕の方が「かやの外」なのか、「外国人ではなかった」のか、なぜ「携帯依存症」の世界になってしまったのか・・・。「南のココナツの林」まで来て、改めて考えさせられることになった。
(どうやら「ここに」今回の任務の意義があったようです。