2日目

8時45分、管理事務所でトイレを済ませ再び出発です。街の建物が少し派手(仏教系)になり、看板などの文字が一気に変わりました。(みみずのようなクメール文字)30分程で大きな川を渡り、(地図で確認するとスヴァイリエンという地名でした)10時には「バナム」に入りました。なにやら市場のような賑やかなところで、トラックや車が数珠つなぎに渋滞していますが、どうしたことなのでしょう。様々な売り子さんも寄ってきます。これじつは「乗船待ち」をしていたのです。この先はメコン河で橋がないため、フェリーに載り渡ることになっているのでした。イカダを大きくしたタグボートのようなフェリーです。一度に数台しか載れません。乗船時間は10分程ですが、バス以外の行程は発見でした。
その後も相変わらずの田園風景が続きます。道路は思ったより状態がよく、5時間以上のエコノミー席ですが、腰の負担はありませんでした。しかし国境事務所で自ら用を足しましたが、「トイレ休憩」という停車をしないのは意外でした。(バスにトイレが付いてはいるが「そこ」でする方はいません)
到着地が近づくにつれて「到着場所」が気になり始めました。(昨日のホーチミンに着く時もそうでしたが「迎え」はないので、「到着後の予定」のためには「どこに着くか」が重要なのです。ただ「プノンペン」と云えども広い訳で、予定しているゲストハウスへの道順や、翌日のバスチケットを購入するためのバス会社探しなど、「どこから歩くか」は気になるところです。そんな「懸念など一切不要」な世界が待ち構えているとはつゆ知らず。11時45分、プノンペンに到着しました。(5時間45分)
ここはどこでしょう。市内に入るなり、地図と比較しながら街を読もうと努めましたが、分かりません。到着直前に大きなスタジアム(たぶんオリンピックスタジアム)が見えたので、なんとなく「モニボン通り」か「シアヌーク通り」と考えていましたが、(・・・、違うかも)バスが止まり、乗客が降り始める中、「外」ではなにやら迎えの人々で溢れています。その中の一人、調子の良さそうな若い兄ちゃんが「あんたの迎えだよ!連絡をもらったのは俺さ」とばかり、馴れ馴れしく視線を送ってくるのです。「俺に?」、周りを見ても該当者はいない。(迎えなんか頼んでないぞ!はは〜ん、これが噂に聞くフリーの客を迎え打つエージェントのドライバーだな。(思いました。正直ここがどこか分からないので、とりあえず「彼」に近づいてみることにしました。
「一人ですか?」(流暢な日本語)「一人」、「これからどこ行きますか」、「ホテル」、「ホテルは決まってますか」、「え〜とキャピトル」、「あ〜キャピトルは良くない」。(思わず笑ってしまいました。「彼らは必ずそう云う」とガイドブックにもよく書かれています。まさにそのままです。
「いいとこ案内するよ。いくらがいい?」、「アンダー15ダラ」(僕も絶対にキャピトルでなくてもよかったので、足代と思えば少しボラれても構わないとも考え、彼にしたがってみることに・・・。(あっさり「やられる」のです。
(「予定外の旅」が始まります・・・。