第三回廊へ

しかしこの観光用の階段も踏み面20cm、蹴上げ25cmと結構急勾配です。(完全に日本の建築基準では不可です)重厚なデッキ材の段板を45段上がると、第三回廊へ到着です。西側の窓「連子格子(れんじごうし)」から正面を望むと、入ってきた入口の西塔門が遥か先に霞んでいます。(石の参道だけが光りに反射し、「川」のように見えるのは発見でした。(王だけが見ることが出来た「水の都公園」だったのでしょうか)周りも緑豊かな大地です。360°緑の地平線に囲まれています。地上にいると「観光客ばかりの公園」ですが、上空から望むこの地は、やはり「東南アジアのジャングルの中」ということを実感するのです。(発見されるまでは密林だったのでしょう。
ここでも以前と違うところは、この連子格子の窓の手前に防護柵が付けられていることです。細い石の格子(コケシ状)なので、「寄りかかられること」を避けたようです。(何本もなくなっている)この第三回廊の中には、「王の沐浴場」がありますが、この高いところに水を溜めていたということは、「防水材」のない時代、高い土木技術がうかがえるのです。雨水を溜め沐浴に使うことの他は、灌漑に使用していたはずで、適切な排水施設が備えられていたとも考えられます。(・・まさか逆の「ポンプ」の役目はないでしょうね、濠の水を汲み上げるなんて、・・・あるかも。)クフ王のピラミッドもポンプではないかという研究者もいるくらいです。
遺跡というと、古いもの、技術のない時代のものと考えがちですが、現代以上の技術がなかったと本当に云えるでしょうか。想像してみるのは面白いことです。
回廊を一周して中央祠堂を見上げ、壁面の彫刻の妙にお礼を云い、ここを後にしました。第二回廊の南中央口から第一回廊中庭へ下り、(ここも木製の階段が載せられている)広大な芝生広場を通り、西参道まで戻りました。西塔門前ではウェディングドレスと軍服姿(結婚式スタイル)のカップルが記念撮影をしていました。(アンコールワットも結婚式会場にするサービスが始まってるんですね。(モデルになろうかww
念願のこの地でしたが、自由に留まることが出来なかったのは己の責任です。(どうしてもガイドのペースになる)10時45分、時間的には2時間程でしたが、なにかツアーと同じような駆け足だった感は拭えません。(・・・、)また来る楽しみは残りましたが、
(これで早くも「折り返し地点」です。