リーさんのフルサトへ

着替えを済ませ、(一応荷を確認し)同居人の紹介もないまま、「リーさんのフルサト」へ出発です。13:40
車はトヨタカムリ(街中を走る車のほとんどはこれ)運転はリーさんの友人(この家主の息子らしい)家族の見送りを受けながらまた「土の道」へ出ます。車に乗ると一段と「道の悪さ」を実感します。スピードメーターは常に「0km」のまま、これでは「歩く」速さです。デコボコ、ノロノロと車には不適切です。まだまだ「移動に車を使う状態」にはない環境です。(なぜこんなに凹凸が)土のままで車を利用すると、ここまで荒れてしまうことが証明された感じです。「道路」へ出るのに10分程かかりました。その後は国道6号線をひたすら西へ進みます。
1時間程走ると右折し、枝道へ入りますが、当然「未舗装」です。子供たちへの土産を買うため通りの店へ寄りますが、商品はホコリだらけです。(だからビニールがかけられている)・・・土の道を「車」が走るためで、社会整備より先に車ばかりが入り込んでしまった結果です。一つ内地へ入ると荒涼とした色褪せた世界に見えるのは、どうもこのためです。
果物とキャンデーを買い、再び奥へと進み、15:00、「クララン村」へ入ってきました。今朝の説明にあった「地元のキリングフィールド」へ寄り道します。林道を抜け、高台へ登る道は「昔、川原ではなかったか」のような、溝あり、石塊ありの勾配のキツイ悪路です。「カムリ」の底を擦ります。仕事とはいえ、ドライバー(所有者)にとっては走りたくないところです。その先は広大な丘陵地でした。そこは「ゴルフ場の造成現場」のような起伏ありの、殺風景なところです。「バンカー」の如く、「碗型」のくぼ地があちこちに点在していますが、これが「人骨が掘り起こされた所(過去処刑場だった?)」とリーさんは説明していました。高台の上には、やはり慰霊塔が建てられ、中にある箱のなかには、沢山の人骨がボロキレのように納めてありました。(合掌・・・。)
ここが「第三のキリングフィールド」と呼ばれている所で、ガイドブックには掲載されていません。(・・実際紹介されてもバスでは入ってこれないので「観光地」にはなりませんね。
高いガイド料をとっているので、リーさんはいろいろ見せてくれます。次に寄ったのは「川漁」です。「漁師が魚を捕るところを見て下さい」と土手を下り、「投網漁」の見学となった。田んぼへ水を引くための貯水池のようなところで、若い男らが腰まで水に浸かり、網を投げています。引いてきた網の中には小魚が沢山入っていました。「鯰と岩魚のミックス」のような魚もいます。(・・・なんか平和。その日に食べるものを捕っているそうです。・・・ふと土手の上を見ると一台の車が疾走して行きました。ものすごい砂煙です。(早く「道路」が出来てほしいと切に思いました。
砂塵の舞う通りから田んぼのあぜ道へ入るとまたデコボコ道です。15:40「田舎」へ着いたようです。たまにしか入ってこない「日本車」は「外国人の到着の合図」のようで、どこからともなく子供たちが集まってきます。この「リーさんのフルサト」は広大な田が周囲を囲い、ココナツが鬱蒼と繁る「南国」でした。(!?・・・途中飛行機には乗ってないよな、、
(つづきは『電気がない』(11月26日記事)参照。