最後の晩餐

収穫もないまま夜になり、「国境超えをミッションとして」一人歩きしてきた旅も「宿泊」としては最後の夜となりました。(早いものです、
ツアーならさしずめ皆で「打ち上げ」とばかり「少し上等なレストランへ繰り出す」のでしょうが、手短にホテルの隣の隣のイタリア料理店で「最後の晩餐」となりました。無意識に「通り側を向く席」に落ち着くと、帳の下り始めた世界は、なぜか懐かしい香りのする灯りで、向かいのショップ(間口の小さな店が長屋のようにつづく)を照らしていました。(舞台セットの町並みの中をエキストラのバイクが通過するようなそんな趣きでした。
なぜパスタなのかですが、以前ハノイでもフォーをろくに食べず、パスタばかり食べていたことを思い出したことと、「最後の晩餐」とくれば「グラッツェでしょう(ダ・ヴィンチ画のある教会の名)」と全く意図もない駄洒落のような理由によるものです。(・・・、
トラットリア「メッザルーナ」のカルボナーラとはいきませんが、日本の生クリーム入りのものよりは「黄色い味」がしました。(一つ覚えのようですが、好きなんです。カルボナーラは卵黄のみが原則)斜め前の席に座る仲睦ましい西洋人夫婦の姿も店の雰囲気UPに一役買っていました。陽気な外国語や流れてゆくような街の灯り・・・、酔いが早いようです。(・・・テーブル上を這い回る蟻は気になりますが、(プチプチ殺生した(・・・、
旅の終わりは、いつもセンティメンタルなりますね。浮世(自国の生活)のことではなく、諸行無常のことで、何事も「留まったり、続けることの出来ない」ことへの淋しさです。(いつものことです。(・・・今宵も食にありつけたことに感謝いたします。(エイメン。
(・・・初日を思い出すかのように雨が降ってきました。
〔本日の出費〕食事代 朝1.5$、ワッフル1$、昼3$、夕132,000VND、托鉢300R、水8000VND
、Tシャツ5000VNDでした。