隠すデザイン

リフォーム(この表現は好きではないが)やリニューアル、リモデルなどいわゆる「改修工事(一般的な日本語では)」と呼ばれるデザインは、「新しくする」や「美しくする」が基本的なコンセプトであろう。
この新しく美しく見せるための手法の一つに「隠すデザイン」があるが、これは「既存の醜い部分」(撤去できないものや必要なものを)を隠してしまう方法である。ところがこれ、ただ隠すだけでは、「デザイン」とは云えないのです。つまり、覆って隠しただけでは「隠したという意図」が見えてしまうからです。(結果、隠れていないのです)
『隠すデザイン』とは、そこにあったものが判らないように隠すというのではなく、別のものに成り代わってしまったため、「隠したという行為自体を隠してしまう」ことである。
この手法は、多くの場合、それまでの姿のイメージが消え去ってしまい、「醜かった姿を隠してくれたというデザインの有難さ」を実感して頂けないという「おち」がつきやすい。(・・・。(なんのためのデザインかが見えてこないからだ。
その表向き見えないところを「見えないようにデザインしておく」のがデザイナーなんでしょうが・・・。(美しいものに対する概念はそれぞれ異なる訳で、なかなか理解して頂けないことも多々あるのです。(精神衛生上あまり宜しくないww
(健康のため、過剰デザインには注意しましょう。・・・ということでしょうか。