万屋研究室

研究室には異色なお客様(失礼)もみえます。建築だろうが生物学だろうが、「研究」と名の付くところには「相談事」が付きまとうようです。
先様はこのように切り出した。
〜私には定期的に襲ってくるものがあるんです。「いい年して何やってるのか」って、考えても始まらないような無駄な責苦がです。別に鬱とかそういうのではないと思うんですけど、でも自分は何か人のためになることが出来ているかとか、自分は何か社会に生産をしているか、自分は買う立場ばかり、消費してばかりではないかって、たまにですけどね。思うんです。(一呼吸入れて・・)世の中には若くして才能溢れる人いっぱいいますよね、でもそんなプロ野球選手みたいな一握りのことと比べても始まらないのに・・・考えちゃうんです。〜 (と云われてもここは・・・、
そんなとき、『僕もですよ。いくら「No,1にならなくてもいい、元々特別なonly1」なんて曲が流行っても、比べることがいかに意味のないことだと分かっていても、人間ですから。。でも定期的にそれを考えるということは、その都度自分に課された問題をクリアしたことなんです。やってくるということは必要だからなんです。・・・逆にそれが来たときは、また一つ大人になったんだって思うことにしてるんです。でもこの「思うこと」も持続性がないので、効き目がなくなるとまた疑心がやって来るのですが、この繰り返しによって己を軌道修正してくれるんです。いつか全てを超越してやるって』 どうですか?・・・でもここは住むための器を創るところですので、生き方のデザインまでは専門外なんですが、、
(先様、処方として新しい家に住んでみるなんてのはどうですか?