ツミノカケラ

人は少なからず過去にツミを犯し、その記憶が潜在意識として脳にメモリされる。
繰り返し見る夢というものがある。デジャヴュのような体験を「夢の中」ですることで、これは過去の出来事に類似した行為に遭遇することで、そのときの刺激が夢を放映する信号に便乗して侵入し、『他人になりすまして傍観させるような場面』として夢に現れる現象である。(自分の体験を他人から聞いたように伝えることに似ている。
記憶になくても、夢の中の自分は己であることが多い。人は本来「善人」であるため、過ちや罪の意識がとくにメモリされやすい。(罪の意識に悩まされる・・・訳だ。また、信仰などを持たない「人間性強説」派に属する人種は、「自惚れる夢」を見やすいとされる。(イスラームなどは人間性弱説に属している)いずれも「罪の欠片」が意識にイタズラをするのだが、免疫機能の一つであるかのように夢を見させることで、己を更生させるシステムが脳には備わっているようにも思えるのである。(・・・この機能が衰えてきたような、、
(そんな思いにさせたショートミステリです。