その日の午後・・

法隆寺は他の寺院の伽藍と違い、五重塔と金堂がかなり計算されて配置された感があり、白砂利の敷かれた庭内に佇むその建築はなにかショー的な香りのするような「演出感」がありました。(この感覚は観光客の少ない今の機会であったからゆえなのかもしれません。(詳細は割愛します。
しかし夜行バスで不眠のまま荷を下ろさずここまで来てしまったため、寒さと疲れで初日からエンスト状態、。時間をかける心の余裕がなくなり、正午前には南門を出て参道に連なる食事処で温まろうと早めのお昼にしたのです。
客のいないストーブの前でご飯をおかわりするとさすがに気力が上がり、午後はまた歩いて駅まで戻りました。計画していた「桜井線」を乗車するため、JR難波行きの快速で王寺、王寺から高田行き、高田から万葉まほろば線(桜井線)へと乗り継いでみましたが、イメージしていた万葉集の香りなど全く感じ取ることは出来ず、ただただ地方都市の不動産の後姿だけが残像として記録されただけでした。(ただの乗りテツという訳です。
本日の宿は終点の「JR奈良駅」の名をもつホテルチェーンの温泉付きビジネスホテルです。改札口付近から直結するアクセスの良さと、近代建築の旧奈良駅を見下ろし、山焼きの若草山を遠望するロケーションが程よい旅情を演出してくれました。(山焼きは明日でしたが・・、
陽の暮れぬうちにと荷を下ろした後はすぐに興福寺を目指しましたが、午前に見た法隆寺とは比較にならない程巨大な五重塔の前に立つ頃には小雨がパラつき、ここでもあっさりとした見学となりました。(帰途には上がってしまった・・、
(よく考えたら朝奈良駅についた折「駅前ホテル」に荷を預ければよかった・・。

(撮りテツではありません。