ゼロエネ住宅

ゼロエネルギー住宅。最近住宅会社の宣伝文句に多い名称でスマートハウスの別称とも云えるが、これは太陽光発電システムや家庭向け燃料電池などの導入でエネルギーをつくり出し、住まい手が消費する電気エネルギーを相殺してゼロにする家のことだが、なにか言葉の響きの良さに呑まれていないだろうか。
確かに己の自宅(システムの完成後)のみで考えると、自家発電してその範囲内で消費すれば差引電気代はゼロにはなるだろうが、地球環境規模で考えると「エコ」とか「地球にやさしい」などには決して貢献するものではないと考えるべきです。「エネルギー不変の法則」・・生産するエネルギーと消費するエネルギーは同じになること。例えは悪いが、これは帆船の後ろに巨大扇風機を取り付けても進まないのと似ています。(全く似ていません)つまり、太陽電池でも燃料電池でも、それを生産するには莫大なエネルギーが消費されるので、完成後だけをカウントしてゼロと叫んでも無意味です。世界中の住宅に自家発電装置が載る頃には、相当な環境悪化やエネルギーの枯渇が予測される訳です。一円玉を一円で作れないのに似ています。(・・これは分かり易い)
だからとてゼロエネ住宅が無意味ということではありません。電気代や光熱費がしばらくはゼロになるはずですから・・。ただエコエコと真にエネルギーがゼロになる夢のような発明品の如く謳うのはどうかと思います。Co2に関してもまた同じことが云えます。Co2発生を抑えることは環境的には良い行いですが、温暖化とは無関係です。
(・・まだ云ってる。