やっぱり断熱だ・・

以前ドイツで仕事をしていた方からの話だが、EUでは現在住まいを大型電気製品として捉え、その家のエネルギー消費量を謳うことが義務付けられているそうだ。エネルギーパフォーマンス表示制度といって、AからGまでのランク付けがなされている。買い手はそのランクを見て判断したり、売り手も格付けによる値付けをするそうである。ところがこの省エネ住宅としての基準だが、日本とは比べ物にならないくらいレベルが高い。我が国では、年間150棟以上供給する大手住宅販売会社にたいして、次世代省エネルギー基準(2009年基準)の一割増し(トップランナー基準)を課しているが、このレベルはEUではボトムライン(最低基準)の1/3以下である。いくら気候や環境が異なるとはいえ、長期優良住宅(200年住宅構想)の基準としては、いささかというより石器時代ほどの違いがある。(・・。)冬は石油ストーブを併用したり、夏はエアコンをガンガン使わなければ、肌の薄くなった現代人には快適とは言い難い今の住まいでは、まだまだ省エネの住宅とは言い切れません。エアコンなどを効率良く利用するにはやはり、器(断熱の仕様)のグレードを上げる必要があります。国の基準は最低の基準であると理解し、夏でも冬でも北海道以北クラスの断熱性能は必要かもしれません。
(これからの日本の住宅は壁厚が30㎝くらいになるかもね・・