経済的設計のつづき

(つづき
水回りスペースを分散させないで一ケ所に集中させることもコストダウンの基本です。上下階に分かれる場合は上下の位置を合わせることも当然ですが、これは分かりますよね。配管材料や手間の削減です。これは給湯のロスによるランニングコストの削減にもつながります。それに伴って設備機器も軽装化しましょう。便利さや快適を売り物にした商品はその分故障などのリスクは大きいです。また性能の高い機器は概して清掃がし難いものです。設備機器は己の生活に合った必要最低限のものを利用しましょう。また型落ちや旧型品を考慮するのも手です。
建設費を抑える意味では現場での作業量を減らすことが基本です。つまり手間を省くことです。例えば完成時だけきれいな「デザイナーズ浴室」よりもシステムバスを利用することです。(あくまでローコストでの話ですよ)浴室は実際生活すると水垢や石鹸かすにより仕上げ材はみるみる見た目の良さを失って行きます。ホテルのように毎日磨くことは現実的ではないので、その分ユニット製品は掃除などを軽減するところまで企業努力がなされています。キッチンなども同じことが云えます。造り付けのオリジナルはかっこいいですが、これも機能性を考慮すると既製品に軍配です。図面を見て初めて造る一発勝負品(建具など可動品の不具合が多い)より、長年の研究成果ゆえの耐久性テスト合格品には、コスト比較ではかないません。(余談ですが・・デザイナーズ住宅とは建築好きで毎日家を磨くのが趣味という方が住む家のことです。ということはローコスト住宅とはつまり経済感覚の優れた方が住む家ということになりますね。
(またまたつづく