ローカルに定着して

ホーチミンから路線バスを乗り継ぎ、雨に濡れながら独りアンコールワットを目指したのはいつのことだったか。
既に2年以上昔のこと。折りよく小仕事に有りつけたのは一昨年の春、水曜日にも出られぬ程日常に追われるように歩みを止めてしまった。・・それもまた昔の話。ローカルに定着しすぎると、外の色が見えなくなるようにビタミン不足になる。スマートな世界をいくら指先で閲覧しても解消できるものではない。本物に触れさすことをニコチン中毒のごとく、デザイン活動を揺するのだ。そろそろ石の階段を上りに・・。下りでもいい。天と地を返した建築は遥か西の地にある。辿り着くまでにはまだまだ済ませないとならない事は多々・・。初夏にはまた塗装工もある。ものづくりの楽しさはしばらく終わらないが、非日常というサプリメントが不足してきたことは確かなようである。
(天竺でも目指すのかな・・