サンピエトロのスカラ・レジア

名階段散歩

カトリックの総本山、ヴァチカンのサンピエトロ大聖堂はあまりにも有名であるが、その側廊部分に「スカラ・レジア」と呼ばれる美しい階段室がある。緩やかな勾配で昇るトンネル状の列柱のある階段で重厚さと要塞感はもうし分ない。薄暗い中に写真を撮ると緑色スペクトルを放つ光源がさらに神秘性を添えている。奥に向って階段幅を少しずつ減少させ奥行きを強調させている。突き当たりにステンドグラスが納まり、踊り場を引き返すとさらに幅を減少させた白いアーチトンネルの階段へと続く!こちらは蝋燭型ブラケットが並び、お屋敷感とミステリな雰囲気で上昇しヴァチカン宮殿へと続くのだ。マニア必見である。1663〜66年、ベルニーニの作である。

インド日記続き

9時45分、ジャイプルに別れを告げ一路デリーに向かいます。なんでもありのハイウェイに再び挑むことになりますが、長い一日は始まったばかりです。都心へ向うだけあって車の数が多くなってきました。トラックに関しては本当にカラフルです。日本のデコトラ程の電飾はありませんが、ステッカーやペインティンングでカスタマイズしています。インド砂漠によく似合う埃にまみれたパリダカのトラック部門のようなたくましい貨物自動車です。不思議と連なって走っていますので貨物列車のようでもあります。
ますます混雑して来ました。トラック、ローリー、四駆、ジープ、車体に書かれたヒンドゥー文字が異国情緒たっぷりです。アラビア文字とは全く違いますがどちらも砂漠地帯に生まれた広大な大陸文化を記録する表現にふさわしいと何となく感じました。(らくがきでもかっこいい文字だよね)二時間程走り、昼食のようです。
砂漠地帯にポッカリと造られたオアシスのようなレストランに入りました。ここは単なるサービスエリアのレストランではないようです。緑豊かな空間にホテルやヴィラが立ち並ぶゴルフ場のクラブハウスのようなリゾートなレストランです。
中庭には大きなテントを張った屋外席や東屋風なオープンテーブルなどバランス良く配置されていました。インドアかアウトドアの選択をガイドが問うので、迷わず外を希望しました。バイキングのテント席はお決まりの欧米人で埋まっており、僕らは小高い丘に建つ東屋席に陣取りました。
近くにバフェテーブルがないのでテーブルサービスのようです。オーダーはガイドに任せました。任せるもなにもインドの定食はターリーです。ステンレスの大皿にサンバル(野菜カレー)、チキンカリー、プラーオ(炊き込みご飯)、に男爵と人参、グリーンピースの炒めにライスパイサム(ライスなどが入ったヨーグルト)にチャパティーとパパル(豆粉の薄煎餅)です。ご馳走ですが、それほど食欲がありません。好きなものだけ食べてフィニッシュです。
犬も心地よい場所は知っているようで、東屋に迷い込み横になっています。日陰の中すぐに寝てしまいました。のどかな環境です。
静かになったのは欧米人の団体が退席したからのようです。用足しのためドライブイン風の建物に入りました。トイレの入口には夫婦のような男女が座っています。有料でしょうか?用を済ませると手洗いのところで紙ナプキンを渡してくれます。またチップかと思いましたが、特に素振りがないので「タンキュー」と言い出て来てしまいました。(全員が払わなくてもいいですよね・・・、)
12時45分、再スタートです。一度逆方向へ走り、反対斜線に戻ります。(高速道路だったよな?)
抜けるような青空の中、デリーへ向います。都心に近づくにつれ建物の数が増え、建物の形も変わってきます。だんだん近代的な建築物になり、日本と変わらないマンションが立ち並ぶエリアもあります。走りながらタイムスリップしたかと思う程、近未来的な地区に入って来ました。
建設ラッシュのドバイ(今は息切れ)でも見るような日本の都心ですら数少ない前衛的なアーキテクト・アーキテクチュアが林立しています。まさに発展途上真っ只中というわけです。
インドは経済的にも人口的にも中国を追い越す勢いで、20余年後には中国を抜き世界一の人口国になるそうで、今や超ド級スーパーカントリーがインドなのです。・・・